マネーの未来 2008 7 20

書名 マネーの未来、あるいは恐慌という錬金術
著者 松藤 民輔  講談社

 マネーの未来は、誰も予想できない。
著者が言うように、
もしかすると、ドル暴落は起きないかもしれません。
むしろ、ドル高が起きる可能性があるかもしれません。
 アメリカが海外に有している金融資産の巨大さを考えれば、
一方的にドル暴落が起きると考えるのは、論理の飛躍でしょう。
 「ドルが基軸通貨でなくなる→だから、ドル暴落」
このように考えるのは、あまりにも短絡的でしょう。
 確かに、アメリカの国力低下とともに、
ドルは、基軸通貨の地位を失うかもしれません。
 しかし、決済通貨としてのドルは、残るでしょう。
著者は、こう言います。
ドルは、これまでの強くて信頼の置ける「基軸通貨」から、
単なる「決済の道具」として、その役割を大きく変えたと。
 この点は、私も同じ考えです。
ドルは、基軸通貨ではなく、決済通貨として生きる道を考えるべきでしょう。
 さて、もし、恐慌が起きたら、どうすべきか。
著者は、金投資(gold)の時代であると主張します。
 しかし、私は、違うと思います。
その時こそ、株式投資だと思います。
世界最強の企業の株が、あるいは世界最高の技術を持った企業の株が、
とてつもなく安く買うことができますから、当然、株式投資でしょう。
 世界恐慌が起きると、地球上から、人間も企業も消えるならば、
株式投資は、アウトでしょうが、
世界恐慌が起きても、依然として、人間も企業も残るわけですから。

















































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